大野・勝山地区広域行政事務組合

令和3年3月定例会 管理者提案理由説明

令和3年3月26日

 第126回大野・勝山地区広域行政事務組合議会定例会の開会にあたり、最近の諸情勢や本組合の主要な事業の取り組み状況について、申し述べますとともに、提案いたしました各議案の概要についてご説明申し上げます。

 はじめに、1月8日から嶺北地方を中心に降り続いた雪により、大野市では12時間降雪量が56センチを記録し、大野市・福井市では、県内で初めて「顕著な大雪に関する気象情報」が発表されました。また、勝山市では1月8日から10日までの3日間で195センチの積雪を記録し、最高積雪深は225センチに達しました。
 このため、道路の渋滞や通行止めが発生し、鉄道やバスが運休するなど住民生活が麻痺し、また、除雪作業による人身事故や、多くの建物等に被害が発生しました。
 お亡くなりになられた方々に対し、心からお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に対し、お見舞い申し上げます。
 次に、本圏域の重要課題であります「中部縦貫自動車道の整備促進」について申し上げます。
 昨年4月に、国土交通省より大野インターチェンジから(仮称)和泉インターチェンジまでの区間が、令和4年度に開通する見通しであると発表され、県内全線開通にむけ大きく前進しました。
 国の令和2年度補正予算により、108億5,000万円が措置され、令和2年度の予算としては、当初予算と合わせると395億1,700万円となり、令和元年度予算303億円を上回り、県内区間としては過去最高となりました。
 また、国の令和3年度当初予算案につきましても、大野油坂道路で305億円から339億円程度を予定していると公表されたことから、当初予算としては令和2年度予算286億円を上回る最大規模となる予定です。

 今後とも、大野油坂道路の一日も早い全線開通に向け、関係機関に対し、必要な予算の確保と着実な事業推進を積極的に要望していきたいと考えていますので、議員各位のご支援とご協力をお願い申し上げます。
 それでは、本組合の主要な事業の取り組み状況についてご説明申し上げます。

 はじめに、「ごみ処理の状況」について申し上げます。
 ごみ処理施設「ビュークリーンおくえつ」における本年度2月末のごみ処理量は、1万8,446トンで、そのうち、1万6,077トンを焼却処理し、2,302トンを再資源化しています。前年度同期に比べ、ごみ処理量は328トン、再資源化量は301トンと、いずれも減少しています。

 また、最終処分場「エコバレー」においては、雨水(うすい)排除対策を行いながら、安定した埋立てを行っています。

 「ビュークリーンおくえつ」の排出ガス、「エコバレー」の放流水の水質などについては、いずれも自主基準値を下回る良好な状態を維持しています。
 今後も安定した運転管理を行うとともに、環境保全に万全を期していきます。

 次に、「介護認定審査」と「障害者介護給付市町村審査」について申し上げます。
 本年度2月末の審査状況ですが、介護認定審査会では、新規申請者数が減少したことなどから、昨年度同期に比べ、523人減少し2,311人となりました。また、障害者介護給付市町村審査会では154人でした。

 新年度から、タブレット導入によるWEBでの審査会へ移行し、業務の効率化と会議資料などのペーパーレス化に取り組みます。
 また、今後も国の認定基準に沿った公平・公正かつ適正な審査が行われるよう、審査会の円滑な運営に努めていきます。

 次に、「青少年健全育成」について申し上げます。
 奥越青少年愛護センターでは、地域における青少年の非行防止や健全育成を図るため、147名の補導委員が、街頭補導による「愛の一声運動」を行っています。本年度は、2月末で22人に道路交通マナー等に関する声掛けを行いました。また、青少年指導員による面接や電話での相談活動では、10件の相談を受けています。
 さらに、社会福祉や環境美化活動などに尽くした青少年を顕彰する善行青少年表彰につきましては、全校生徒があいさつ運動を行った大野市の開成中学校生徒会や、近隣のこども園などの除雪を行った勝山高等学校野球部など4団体を表彰しました。
 今後とも、地域の皆様や関係機関などと連携を取りながら、青少年の健全育成に努めていきます。

 次に、「広域観光の推進」について申し上げます。
 本組合では、奥越前観光連盟を中心に、大野市・勝山市と連携し、奥越前の魅力発信と観光誘客の促進に努めています。
 本年度は、これまでのインターネット広告に加え、ユーチューブチャンネルを活用した360度動画の配信や、1月20日には、福井駅前のプラネタリウム施設で、報道関係者などをお招きした「奥越前バーチャルバスツアー」の上映会を開催しました。これらの取組は、テレビや地元紙、全国紙などに大きく取り上げられ、奥越前の魅力を広く効果的に発信することができました。
 新年度も引き続き、情報内容の充実を図るなどして奥越前の魅力を伝えながら、観光誘客を進めるとともに、インターネット通販サイトや地元旅行業者との連携を強化し、地元産業の振興にも繋げたいと考えています。

 また、九頭竜テラル高原推進協議会事業では、昨シーズンまで2年連続の雪不足で落ち込んだスキー客の誘客を図るため、県内をターゲットにしたインターネット広告において、圏域内スキー場のリフト券プレゼントキャンペーンを実施しました。
 1月には、圏域内スキー場の利用者が多い関西・中京圏の5府県に新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が発出されましたが、幸い今シーズンは多くの雪に恵まれたこともあり、各スキー場の入込客総数は2月末で約15万9,000人となりました。
 来シーズン以降もスキー場が、雪に恵まれ、色とりどりのウェアを身にまとった多くのスキーヤーやボーダーで賑わうことを期待しています。

 さらに、圏域を越えた活動としての環白山広域観光推進協議会事業では、関係自治体を巡るスタンプラリーを実施し、昨年より多くの方の参加をいただいたほか、環白山地域を紹介するパンフレットの作成・配布などを行っており、今後も奥越前を中心とした周遊観光を促進していきます。

 それでは、ただ今上程されました各議案についてご説明申し上げます。

 まず、「令和3年度大野・勝山地区広域行政事務組合一般会計予算」は、9億4,838万円を計上し、前年度当初予算より2億7,659万円の減となっています。

 また、「令和3年度大野・勝山地区広域行政事務組合ふるさと市町村圏振興事業特別会計当初予算」では、395万2,000円を計上し、前年度当初予算より1万2,000円の減となっています。
 そのほかの議案としまして、令和2年度一般会計補正予算(第2号)1件の計3議案を提出しています。

 各議案の内容につきましては、事務局長が説明しますので、慎重にご審議のうえ、妥当なるご決議を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。