大野・勝山地区広域行政事務組合

令和4年3月定例会 管理者提案理由説明

令和4年3月30日

 第128回大野・勝山地区広域行政事務組合議会定例会の開会にあたり、最近の諸情勢や本組合の主要な事業の取り組み状況について、申し述べますとともに、提案いたしました各議案の概要についてご説明申し上げます。

 はじめに、新型コロナウイルス感染者が、オミクロン株の流行により年明けから全国で増加しましたが、3月21日の期限をもって18都道府県に適用されていたまん延防止等重点措置が解除されました。
 一方、福井県では3月21日までを期限としていた感染拡大特別警報を、県内の感染状況を踏まえ来月10日まで延長されています。
 本組合の圏域内においても、住民の感染が確認され、認定こども園等の休園や小中学校の学級閉鎖が行われました。
 本組合は、マスクの着用や3つの密の回避など県民行動指針に沿った感染症対策を徹底し、社会基盤を支える施設として、安全安心な運営を進めてまいります。

 次に、本圏域の重要課題であります「中部縦貫自動車道の整備促進」について申し上げます。

 一昨年4月に、大野インターチェンジから(仮称)和泉インターチェンジまでの区間が令和4年度末までに開通することの発表に続いて、昨年4月に、大野油坂道路が令和8年春に全線開通する見通しが、国土交通省から公表されました。
 国の令和3年度補正予算により、88億円が措置され、令和3年度の予算としては、当初予算と合わせると426億5,000万円で過去最高となりました。
 また、国の令和4年度当初予算案は、大野油坂道路で314億1,000万円と公表され、開通に向け大きく弾みがつくものとなりました。

 今後とも、大野油坂道路の一日も早い全線開通に向け、関係機関に対し、必要な予算の確保と着実な事業推進を積極的に要望してまいりますので、議員各位のご支援とご協力をお願い申し上げます。

 それでは、本組合の主要な事業についてご説明申し上げます。

 はじめに、「ごみ処理の状況」について申し上げます。
 ごみ処理施設「ビュークリーンおくえつ」における本年度2月末のごみ処理量は、1万8,024トンで、そのうち、1万5,963トンを焼却処理し、2,659トンを再資源化しています。前年度同期に比べ、ごみ処理量は422トン減少する一方、再資源化量は357トン増加しています。

 最終処分場「エコバレー」においては、雨水(うすい)排除対策を行いながら、安定した埋立てを行っています。

 「ビュークリーンおくえつ」の排出ガス、「エコバレー」の放流水の水質などについては、いずれも自主基準値を下回る良好な状態を維持しています。
 今後も安定した運転管理を行うとともに、環境保全に万全を期していきます。

 また、本年度は平成29年度に改定した「ごみ処理基本計画」について、構成市等の上位計画と整合を図るとともに、一般廃棄物処理の現状と動向を踏まえ、見直しを行いました。

 新年度は、令和5年度から実施を予定しているごみ処理施設の基幹的設備改良工事に向けて必要な計画策定等を行い、施設の延命化や機能強化を着実に進めてまいります。

 次に、「介護認定審査」と「障害者介護給付市町村審査」について申し上げます。
 本年度2月末までの介護認定審査会では、昨年度に比べ、審査人数が373人増加し2,684人となりました。
 また、障害者介護給付市町村審査会では9人減少し145人となりました。

 本年度から、タブレット端末を導入し、リモートで審査会を開催しており、新型コロナウイルス感染対策とともに業務の効率化と会議資料などのペーパーレス化に取り組んでいます。

 今後も国の認定基準に沿った公平・公正かつ適正な審査が行われるよう、審査会の円滑な運営に努めていきます。

 次に、「青少年健全育成」について申し上げます。
 奥越青少年愛護センターは、地域における青少年の非行防止や健全育成を図るため、147名の補導委員が、街頭補導による「愛の一声運動」を行っています。
 本年度は、2月末で102人に道路交通マナー等に関する声掛けを行いました。
 青少年指導員による面接や電話での相談活動では、10件の相談を受けています。
 社会福祉や環境美化活動などに尽くした青少年を顕彰する善行青少年表彰につきましては、大野市、勝山市の児童生徒20件26名の個人と9団体を表彰しました。

 次に、「広域観光の推進」について申し上げます。
 本組合は、奥越前観光連盟を中心に、大野市・勝山市と連携し、奥越前の魅力発信と観光誘客の促進に努めています。
 本年度は、東京カメラ部とタイアップして制作した動画2本を合わせ、大野市、勝山市と本組合の職員が撮影した動画も60本を超え、これまでの視聴回数は延べ1万5,000回となっています。
 今後は、令和4年度末までに動画の掲載目標を100本以上とし、その内容の充実とチャンネルの周知を図り、奥越前の魅力を全国に伝えながら、観光誘客につなげてまいります。

 九頭竜テラル高原推進協議会事業では、スキー人口の底辺を広げスキー客の誘客を図るため、子育て応援キャンペーンとして圏域内スキー場の親子ペアのリフト券プレゼントキャンペーンを実施しました。
 幸い今シーズンは早くから雪に恵まれたこともあり、各スキー場の入込客総数は2月末で昨年に比べ1万8,000人多い約17万2,000人となっています。

 圏域を越えた活動としての環白山広域観光推進協議会事業では、コロナ禍のなか、PR活動も制約を受けましたが、お出かけ情報メディアへの情報提供やオンラインツアーを2回実施したほか、環白山地域を紹介するパンフレットの作成・配布などを行っており、今後も奥越前を中心とした周遊観光を促進していきます。

 それでは、ただ今上程されました各議案についてご説明申し上げます。
 まず、「令和4年度大野・勝山地区広域行政事務組合一般会計予算」案は、9億5,026万9,000円を計上し、前年度当初予算に比べ188万1,000円の増となっています。

 また、「令和4年度大野・勝山地区広域行政事務組合ふるさと市町村圏振興事業特別会計当初予算」案では、393万5,000円を計上し、前年度当初予算に比べ1万7,000円の減となっています。
 そのほかの議案としまして、令和3年度一般会計補正予算(第2号)案1件のほか、その他の議案として「職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例案」1件、計4議案を提出しています。

 各議案の内容につきましては、事務局長が説明しますので、慎重にご審議のうえ、妥当なるご決議を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。