大野・勝山地区広域行政事務組合

令和4年12月定例会 管理者提案理由説明

令和4年12月21日

 第129回大野・勝山地区広域行政事務組合議会定例会の開会に当たり、最近の諸情勢や本組合の主要な事業の取り組み状況について申し述べますとともに、提案いたしました各議案の概要についてご説明申し上げます。

 はじめに、福井県内においては、8月4日から記録的な大雨に見舞われ、1日当たりの降水量が、大野市で211ミリメートル、勝山市で176ミリメートルを記録する豪雨となりました。
 幸いにして人的被害はありませんでしたが、大野市では17軒、勝山市では65軒の住宅への床上、床下浸水など甚大な被害が発生しました。
 被害にあわれた方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。
 この大雨による災害廃棄物処理のため、大野市、勝山市、本組合で協議を行い、8月6日、7日の休日に受け入れを行うなど災害廃棄物の迅速な処理に努め、8月31日までの21日間で両市合せて約51トンの受け入れを行いました。

 次に、本圏域の重要課題であります「中部縦貫自動車道の整備促進」について申し上げます。
 10月の荒島第2トンネルの貫通を始め、それ以外のトンネル工事も順調に進捗しており、これまでに、大野油坂道路区間内10本のうち、6本のトンネルが貫通しました。
 9月には、インターチェンジの名称が正式に決定し、本年度中の勝原インターチェンジまで、そして来年秋の九頭竜インターチェンジまでの開通が間近に迫ってまいりました。
 去る8月25日には、一日も早い全線開通に向け、議会との連名で、国土交通省近畿地方整備局に対し要望活動を実施しました。
 今後とも、中部縦貫自動車道大野油坂道路の一日も早い全線開通に向け、関係機関に対し、必要な予算の確保と着実な事業推進を積極的に要望してまいりますので、議員各位のご支援とご協力をお願いします。

 それでは、本組合の主要な事業についてご説明申し上げます。

 はじめに、「ごみ処理の状況」について申し上げます。
 ごみ処理施設「ビュークリーンおくえつ」における先月末までのごみ処理量は、1万3,590トンで、そのうち、1万1,727トンを焼却処理し、1,711トンを再資源化しています。
 前年度同期に比べ、ごみ処理量は471トン減少、再資源化量も505トン減少しています。
 最終処分場「エコバレー」においては、雨水(うすい)排除対策を行いながら、安定した埋立てを行っています。
 「ビュークリーンおくえつ」の排出ガス、「エコバレー」の放流水の水質などについては、いずれも自主基準値を下回る良好な状態を維持しています。
 今後も、社会基盤を支える施設として、マスクの着用など県民行動指針に沿った新型コロナウィルス感染症対策を徹底した上で、安全安心な運営を進めていきます。

 次に、「ごみ処理施設の基幹的設備改良工事」について申し上げます。
 本年度、ガス化溶融施設の各種設備機器の状態を調査し、ごみ処理業務の継続、施設の長寿命化、二酸化炭素排出量の削減など、改良工事の基本的事項について検討を進めています。
 令和5年度から改良工事に着手し、施設の安全性、信頼性を向上させ延命化を図るとともに、地球温暖化対策を進めていきます。

 次に、「プラスチックごみの分別処理」について申し上げます。
 本年4月に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に規定されたプラスチックごみの分別・資源化に向けて、大野市、勝山市と連携して検討しており、令和6年度から両市が分別回収するプラスチックごみを適正にリサイクル処理できるよう準備を進めていきます。

 次に、「介護保険認定審査」と「障害者介護給付市町村審査」について申し上げます。
 先月末までの介護保険認定審査会では、昨年度に比べ、審査人数が134人減少し1,845人となりました。
 また、障害者介護給付市町村審査会では、19人減少し86人となりました。
 本年度も、昨年度に引き続きリモートで審査会を開催しており、新型コロナウイルス感染症対策とともに、業務の効率化と会議資料などのペーパーレス化に取り組み、審査会の円滑な運営に努めていきます。

 次に、「青少年健全育成」について申し上げます。
 奥越青少年愛護センターは、地域における青少年の非行防止や健全育成を図るため、146名の補導委員が、街頭補導による「愛の一声運動」を行い、先月末までに136人へ道路交通マナーなどを声掛けしました。
 今後とも、地域の皆様や関係機関などと連携を取りながら、青少年の健全育成に努めていきます。

 次に、「広域観光の推進」について申し上げます。
 本組合は、奥越前観光連盟を中心に、大野市、勝山市と連携し、奥越前の魅力発信と観光誘客の促進に努めています。
 本年度は、SNSを活用し全国の写真好きに大きな発信力のある東京カメラ部とタイアップして、「つたえたい私の大野・勝山 〜奥越前フォトコンテスト2022〜」と題し、インスタグラムを活用したフォトコンテストを実施しております。先月24日の締め切りまでに3,504点の応募がありました。
 現在、審査が進んでおり、来年2月中旬には入賞作品が決定します。
 写真を通じて奥越前の魅力を全国に伝え、圏域の観光誘客につなげていきます。

 九頭竜テラル高原推進協議会事業においては、スキー人口を広げスキー客の誘客を図るため、スキー初心者のファミリー層をターゲットとし、バス送迎付きの無料スキー教室を来年1月に開催する予定です。
 今シーズンも圏域のスキー場が雪に恵まれ、多くのスキーヤーやボーダーで賑わうことを期待しています。

 圏域を越えた環白山広域観光推進協議会事業においては、「白山の美しい水と祈りで巡る旅」をテーマに奥越前を巡り、ウェブ記事及びインスタグラムに掲載するとともに、体験ツアーの商品化を予定されています。
 また、環白山地域を紹介するパンフレットを出向宣伝やイベントで広く配布などを行っており、今後も、奥越前を中心とした周遊観光を促進していきます。

 それでは、ただ今上程されました各議案の概要についてご説明申し上げます。
 予算議案につきましては、一般会計とふるさと市町村圏振興事業特別会計の補正予算2件、一般会計補正予算の専決処分の承認1件、その他といたしましては、令和3年度一般会計及びふるさと市町村圏振興事業特別会計歳入歳出決算の認定1件について、ご審議をお願いするものです。
 一般会計補正予算の主なものといたしましては、令和3年度の繰越金確定による両市への返還金、燃料価格の高騰の影響から必要となる電気料金及び燃料費の増額など 合計5,450万3千円を追加し、予算累計額を10億714万3千円とするものです。

 各議案の内容につきましては、事務局長が説明しますので、慎重にご審議のうえ、妥当なるご決議を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。