大野・勝山地区広域行政事務組合

令和7年3月定例会 管理者提案理由説明

令和7年3月27日

 第136回大野・勝山地区広域行政事務組合議会定例会の開会にあたり、最近の諸情勢や本組合の主要な事業の取り組み状況について、申し述べますとともに、提案いたしました各議案の概要についてご説明申し上げます。

 はじめに、本定例会から大野市議会より 伊東いとう 由起恵ゆきえ議員が、新たに本広域行政事務組合議会議員として選出されました。
 伊東議員におかれましては、本圏域発展のため、ご指導とお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

 次に、この冬の雪について申し上げます。
 今冬は、日本列島の上空に非常に強い寒気が流れ込んで、長期に渡って滞留したことで、各地で大雪による影響が長引き、日本海側でも記録的な大雪となりました。
 本圏域の市街地においても、積雪量が140センチメートルに到達する大雪に見舞われ、除排雪作業による事故や、屋根雪下ろしの際の転落事故が発生しました。
 お亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた方々に対し、お見舞いを申し上げます。

 一方、先月13日から16日までの期間において、第79回国民スポーツ大会冬季大会スキー競技会が秋田県で開催され、大野高校3年生の細川ほそかわ 裕志ひろしさんと、 勝山高校1年生の山内やまうち 駿平しゅんぺいさんがクロスカントリー競技少年男子リレーの部に出場し、福井県チーム8位入賞に貢献されました。
 心からお祝いを申し上げますとともに、今後の更なる活躍を期待申し上げます。

 それでは、本組合の主要な事業の状況について申し上げます。
 最初に、本圏域の重要課題であります「中部縦貫自動車道の整備促進」について申し上げます。
 懸案となっている開通時期につきましては、昨年の秋以降、見直しが行われており、近々開催予定とお聞きしている中部縦貫自動車道事業費等監理会議において、見解が示されると伺っております。
 今後も、工事の安全確保を前提に、一日も早い全線開通に向けて、関係機関に対し、積極的に要望してまいりますので、議員各位のご支援とご協力をお願い申し上げます。
 なお、中部縦貫自動車道に接続する国道158号については、大野市内において、先月16日に土砂崩れが発生し、片側交互通行となっておりましたが、今月18日と19日にも土砂崩れが発生し、岐阜県との行き来ができない状態となっております。
 物流や観光などに大きな影響が生じることから、早期の復旧をお願いしたいと考えております。

 次に、本圏域の観光関連の状況について申し上げます。
 北陸新幹線福井・敦賀開業から1年が経過しました。
 JR西日本や福井県の発表によりますと、年末年始における金沢・福井間の新幹線利用者は、昨年の在来線特急利用者に比べ約4割増えており、また開業からの福井県への来訪者数は、約2割伸びているとのことであります。
 本圏域内では、冬の季節に入り、各地で多彩なイベントが開かれ、多くの市民や観光客で賑わい、活気にあふれました。
 1月25・26日には、大野の冬の風物詩「でっち羊かん」を一堂に集めて味を巡る「越前おおのでっち羊かんまつり」が、また、先月22・23日には、奥越地方に春を呼ぶまつりと言われている「勝山左義長まつり」が盛大に開催され、大勢の市民や観光客がまつりを楽しみ、大変な賑わいを見せました。
 主要観光施設への入込客数については、前年度と比較して約84万人、率にして約3割の増加となっております。
 特に、県立恐竜博物館は、1月末の時点で平成12年の開館以来最高となる入館者111万人を突破し、本年度は最終的に年間120万人を見込んでいるとお聞きしております。
 今後も、北陸新幹線や中部縦貫自動車道といった高速交通網整備の効果がより高まるよう、関係機関や圏域内の観光事業者などとタイアップしながら、観光人口の増加につなげていく取り組みを行ってまいります。

 それでは、本組合の主要な事業の取組状況についてご説明申し上げます。
 はじめに、「ごみ処理の状況」について申し上げます。
 ごみ処理施設「ビュークリーンおくえつ」における本年度先月末のごみ処理量は、1万5,666トンで、そのうち、1万3,143トンを焼却処理し、1,875トンを再資源化しております。
 昨年度同期に比べ、ごみ処理量で1,177トン、再資源化量で242トン減少しております。
 最終処分場「エコバレー」においては、雨水うすい排除対策を行いながら、安定した埋立てを行っております。
 「ビュークリーンおくえつ」の排出ガス、「エコバレー」の放流水の水質などについては、いずれも自主基準値を下回る良好な状態を維持しており、今後も安定した運転管理を行うとともに、環境保全に万全を期してまいります。

 次に、「各施設の整備」について申し上げます。
 ごみ処理施設「ビュークリーンおくえつ」は、平成18年7月の稼働開始から17年が経過し、設備の劣化や経年的な機能の低下が予測されるため、令和5年度から3か年掛けて基幹的設備改良工事を行い、施設の安全性・信頼性を向上させ延命化を図るとともに、二酸化炭素排出量削減に取り組んでおります。 昨年12月には、2基ある焼却設備のうち、2系溶融炉の交換を終え、順調に運転稼働しております。また、令和6年度分として計画しておりました全ての工事が無事完了し、先月末に工事検査を実施したところであります。
 最終処分場「エコバレー」では、埋立容量の変更申請で必要となる生活環境影響調査を昨年6月に着手し、大気環境や水環境の調査を計画どおり実施いたしました。来年度は調査結果のとりまとめと、環境に与える影響を分析いたします。

 次に、「介護認定審査」と「障害者介護給付市町村審査」について申し上げます。
 本年度は、先月末までの介護認定審査会における審査人数が2,642人となり、昨年度同期に比べ17人減少いたしました。
 また、障害者介護給付市町村審査会においては、審査人数が145人となり、1人増加いたしました。
 今後も、国の認定基準に沿った公平・公正かつ適正な審査が行われるよう、審査会の円滑な運営に努めてまいります。
 次に、「青少年健全育成」について申し上げます。
 奥越青少年愛護センターにおいては、地域における青少年の非行防止や健全育成を図るため、141名の補導委員が、街頭補導による「愛の一声運動」を行っております。
 本年度は、先月末時点で180人に声掛けを行いました。
 また「善行青少年表彰」では、地域や人の役に立つ善い行いをした個人13人と20団体を先月に表彰し、功績を称えました。
 今後とも、地域の皆様や関係機関などと連携を図りながら、青少年の健全育成に努めてまいります。

 次に、「広域観光の推進」について申し上げます。
 本組合は、奥越前観光連盟を中心に、勝山市・大野市と連携し、奥越前の魅力発信と観光誘客を促進しております。
 昨年10月12日から12月15日までを開催期間として実施いたしました「魅力発掘大野・勝山スタンプラリー」では、たくさんのスタンプが取得され、奥越の観光施設や商業施設への周遊等が図られました。なお、賞品の抽選には500件を超える多数の応募があり、当選者には、奥越の名産品等をプレゼントいたしております。
 今後も、様々な取り組みにより奥越前の魅力を伝え、圏域への観光誘客につなげてまいります。
 九頭竜テラル高原推進協議会では、昨年11月から先月24日までの期間、京セラドーム大阪で開催された関西最大のウィンタースポーツ用品の大規模販売会において、圏域内のスキー場や宿泊事業者等のPRを実施してまいりました。期間中の来場者数は、約12万7,000人となり、多くの方々に本圏域内のスキー場等の情報を発信いたしました。
 そのほか、勝山・大野の小中学生に、圏域内のスキー場で使用できる1日リフト券交換券を昨年12月に配布しており、今月16日までの使用期限で、707人に利用いただきました。
 今シーズンは雪に恵まれたこともあり、2月末の時点で圏域内のスキー場全体の入込客数は、前年に比べ約7,000人多い状況となり、賑わいを見せております。
 今後も、より多くの方にスキー場に来ていただけるよう、引き続き、中部縦貫自動車道の県内延伸によるアクセス向上の周知と魅力発信を進めてまいります。

 それでは、ただ今上程されました各議案の概要についてご説明申し上げます。
 まず、「令和7年度大野・勝山地区広域行政事務組合一般会計当初予算」については、30億8,912万7千円を計上し、前年度当初予算に比べ6億1,751万5千円の減となっております。
 また、「令和7年度大野・勝山地区広域行政事務組合ふるさと市町村圏振興事業特別会計当初予算」については、
 390万6千円を計上し、前年度当初予算に比べ3千円の減となっております。
 そのほかの議案といたしまして、「令和6年度一般会計補正予算」の議案が1件、「福井県市町しちょう総合事務組合規約の一部変更」に関する議案が1件の、合計4議案を提出しております。

 各議案の内容につきましては、事務局長が説明いたしますので、慎重にご審議のうえ、妥当なるご決議を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。